イノベーションの作り方

残業してたら上司から突然、印刷物を渡された。

※プライバシーの関係でモザイクをかけています。

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ノーベル賞を受賞された中村修二先生が、2001年にウチの会社の研究所に講演に来たときの聴講レポート。
受賞のニュースを機にレポートを書いたことを思い出したらしい。
講演の内容は就職からその当時に至るまでの生い立ちで、特に窒化ガリウムの量産化に至る前後の話はすごく面白かった。

受賞の件もあって、最近は特許の報酬うんぬんで記事が書かれたりしてますが、僕も一知財部員なので自社に限っては社内事情を知ってたりするので色々思うことあるわけです。

ちなみに、特許を出願して登録するだけだったら、それなりのフォーマットに落とし込んで時間と手数料さえ掛ければ、すごく簡単に登録して権利化できます。僕も年間で述べ3桁分の特許を登録させたりしてます。

ただ、そのコストがちゃんとペイできて、リターンをもたらす特許って自分の知る限りだと極僅かで、儲けるんだったら世の中のニーズと上手く合致して、しかも数年間他者に追いつかれないようにしなきゃいけないので、単純に技術的に優れてるだけじゃなく将来市場が読める嗅覚も必須。

中村先生の話に戻すと、彼は特許を出願する際、その技術が先進的過ぎてベテランの知財担当者には理解してももらえず相手にされなかったらしく、自ら若手の知財部員を掴まえて説得(ゴリ押し)して出願させたらしい。ただ、それは自己顕示欲とかではなく、自分の研究に数億円もの実験費用や留学費用を投資してくれた創業社長への恩返しだとか。

僕個人の意見だけど、中村先生の成功へのターニングポイントは、創業社長が数億円もの実験費用や留学費用を投資してくれた(させた)事なんじゃないかと思う。

そしてこの関係は中央大学の小林三郎先生の講演にもある、イノベーションを生み出す3要素を満たしてるなというのが、個人的な発見と感想。
 ①開発(品)が人間に対して持つ「価値」の発見、設計または再認識
 ②想い、情熱、哲学
 ③厳しく指導しつつも長期間見守ってくれる上司
ただし、この3要素を満たすことが、日本の企業においては実に難しいことだったりするんだ。

ホンダ イノベーションの神髄

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